環境問題」カテゴリーアーカイブ

日本司教団:原発廃止問う文書を英文で公開

バチカン放送日本語課[2020.7.14.]より

日本カトリック司教団は、原発撤廃をめぐる文書『今こそ原発の廃止を─日本のカトリック教会の問いかけ』の英訳版をインターネット上で公開した。 

日本カトリック司教協議会は、原子力発電の撤廃について考察・提言する文書『今こそ原発の廃止を─日本のカトリック教会の問いかけ』(2016年)の英訳版を、このたびカトリック中央協議会公式サイトの以下のページに公開した。

日本司教団は、原子力発電の是非をめぐり、2001年、『いのちへのまなざし―21世紀への司教団メッセージ―』の中で、核エネルギーの開発は、人類にこれまでにないエネルギーを提供する一方で、広島・長崎に投下された原爆や、チェルノブイリ事故、東海村の臨界事故など、後世に重い被害を与える危険をもはらんでいることを指摘。その有効利用について、「人間の限界をわきまえた英知と、細心の上に細心の注意を重ねる努力が必要」とし、「悲劇的結果を招かないために、安全な代替エネルギーを開発していくよう」すでに希望していた。

2011年3月11日、東北地方太平洋沖地震による津波の影響で、福島第一原子力発電所で深刻なレベルの事故が発生。この事故から8か月後の同年11月、司教団は、『いますぐ原発の廃止を~福島第1原発事故という悲劇的な災害を前にして~』と題されたメッセージを発表。この原発事故の「悲劇的な結果」と崩れ去った「安全神話」を直視しつつ、10年前の司教団メッセージ『いのちへのまなざし』では、ただちの原発廃止までは呼びかけることはできなかったものの、「福島第1原発事故という悲劇的な災害を前にして、そのことを反省し、日本にあるすべての原発をいますぐに廃止することを呼びかけたい」と記した。

それから5年が経過した、2016年11月、日本の司教団は、メッセージ『原子力発電の撤廃を-福島原子力発電所事故から5年半後の日本カトリック教会からの提言-』を公布。福島原発事故から5年半、これまでの事態を見つめ、「原子力発電の危険を世界のすべての人に知らせ、その撤廃を呼びかけるほかはないと考えるに至った」と述べている。特に「日本は核エネルギーによってもたらされたさまざまな惨禍を経験してきた国」であるゆえに、「世界各地の核被害者と連帯し、唯一の戦争被爆国として率先して核兵器廃絶を世界に訴え、あらゆる核問題の解決を世界に呼びかける特別な責任がある」と考えを述べている。そして、折しも2015年5月に公布された、教皇フランシスコの回勅『ラウダート・シ』のエコロジカルな視点をもって、「今一度立ち止まり、人類社会の目指すべき発展とは何か、真の豊かさとは何かを問い直」し、「地球家族」として皆で手を取り合い、環境保全の責任を自覚し、協力し合う必要を説いている。

このメッセージと並行して、同年、日本司教団から発表された文書、『今こそ原発の廃止を―日本のカトリック教会の問いかけ』は、「原子力発電は撤廃するべきであるとの立場に立ち、各分野の第一線の研究者に協力を求め、福島第一原発事故の被害状況、原発の技術的、社会学的な限界、それらについての倫理学的、神学的な考察をまとめ」たもの。その内容は、「第1部 核開発から福島原発事故―歴史的・社会的問題」「第2部 核エネルギー、原子力発電の科学技術的性格」「第3部 脱原発の思想とキリスト教」の全3部から構成される。

「原子力発電は、ひとたび過酷事故が起これば、広域に、数世代にわたって環境を破壊し、生命と生活の権利を奪う技術」であり、「原発の過酷事故を起こした日本には、世界に向けてこそ、事故被害の実情を知らせ、脱原発を訴える責任がある」と考える司教団は、2020年7月、同文書の英語版を公開した。

この英語版の公開にあたり、日本司教団は、「世界中で、様々な立場から、本書が提起する原子力発電の撤廃について、地球の持続可能性のための重要な課題として議論していただきたい」と希望している。大きなミッションのためにあなたの支援を:すべての家に教皇の声を伝えるために14 7月 2020, 10:19

Facebook にシェア
[`evernote` not found]

たまには… 【2020.6.22.】

ラウダート・シ特別年 2020.5.24.〜2021.5.24.

《瑠璃色の地球》

《瑠璃色の地球》英語版

Lyrics:

I can still recall the time you said softly to me that the deepest night gives in to dawn Staring out into the endless dark of night The starlight was waiting for the morn

Through the pain, the sorrow, all the things that life may bring When I felt that I could not go on You were always standing there right by my side Now I know I can be strong

From the darkest night the brightest morning has come Sunlight falls upon us like a dream Can’t you feel the powers that bind me to you The mountains to the deep blue sea

Tears of pain they suddenly turn into tears of joy Like a gentle rain from up above In the air the wind is blowing promises Of peace and of everlasting love

All the pain, the hurt, the wounds they can cut so deep Who’d have thought that we could feel so weak But I do believe a force more powerful Our love will conquer all

From the darkest night the brightest morning has come Sunlight falls upon us like a dream Can’t you feel the powers that bind me to you The mountains to the deep blue sea

Time has come, oh can’t you see Keep this world alive, it’s the last chance for you and me

From the darkest night the brightest morning has come Sunlight falls upon us like a dream Can’t you feel the powers that bind me to you

The mountains to the deep blue sea

The mountains to the deep blue sea

The mountains to the deep blue sea

Facebook にシェア
[`evernote` not found]

どのように感じますか。どのように思いますか。[2019.9.3.]

2019.3.21.Himalaya Awareness
グレタ・トゥーンベリに続け!:世界同時「気候のための学校ストライキ」(2019.3.15.)[4分17秒]
この動画(2019年3月8日公開)は、世界各地で3月15日(金)に予定された気候変動問題を訴える「気候のための学校ストライキ」への参加を呼びかけたもの。制作元はGoalcast(字幕は当チャンネル主)。動画では、そのストライキを創始した16歳のスウェーデン人環境活動家グレタ・トゥーンベリさんのCOP24(国連の気候変動枠組み条約・第24回締約国会議)でのスピーチと彼女のこれまでの活動の軌跡を紹介しながら、「学校ストライキ」の重要性をアピールしている。 グレタはそのスピーチを通じて、大人たちがこれまで気候変動(温暖化)問題に真剣に取り組んでこなかったこと、一部の人間たちが莫大な利益獲得のために地球環境を犠牲にしている現状を糾弾し、新たな社会ルールの必要性を主張している。彼女の真摯な抗議活動やメッセージは世界中の多くの若者たちの共感を得、上記3月15日の世界同時ストライキへと繋がっていった。 2019年3月15日(金)、「学校ストライキ」運動は世界中で一斉に実施された。ヨーロッパ、北・南米、アジア、オセアニア、アフリカ等の125の国々で2000以上の抗議運動があり、140万人以上の生徒・学生が参加。彼らは、大人たちが温暖化対策に消極的なことに怒りと失望を表し、最悪の気候変動を避けるために、国連の専門団が指摘する11年以内にグリーン経済を確立することを要望している。既に、カナダなどでは、次なる大規模なストライキが企画されている。 ____________________________________________
ストライキ前日の3月14日、グレタがノルウェーの国会議員3名により本年度のノーベル平和賞の候補にノミネートされたことが報じられた。議員の一人は、AFP(フランス通信社)のインタビューに推薦理由を以下のように語っている:  「私たちは、グレタ・トゥーンベリさんを推薦しました。今、気候変動を止めずにただ手をこまねいていれば、将来、幾つもの戦争・紛争を引き起こし、大量の難民を生み出すことになります。トゥーンベリさんは世界的なムーブメントを起こしています。これは、平和に対するとても大きな貢献です」 _____________
________ (NOTE) *グレタ・トゥーンベリ略歴:https://www.himalaya-japan.net/greta-…*Goalcast: https://www.goalcast.com/*COP24: http://www.unic.or.jp/news_press/feat…*Greta Thunberg full speech at UN Climate Change COP24 Conference: https://youtu.be/VFkQSGyeCWg*Climate strikes held around the world – as it happened: https://www.theguardian.com/environme…*A Global Strike for Climate Change: 1.4 Million Students Walk Out of Class Demanding Action: https://youtu.be/6G3LWwf0AYI*Greta Thunberg nominated for Nobel Peace Prize for climate activism: https://www.bbc.com/news/world-europe…
Facebook にシェア

[`evernote` not found]


ラテンアメリカ司教団:アマゾンの森林火災を憂慮

2019年8月21日バチカン放送日本語課の記事より。

ラテンアメリカ司教団:アマゾンの森林火災を憂慮

ラテンアメリカ・カリブ司教協議会は、アマゾンの森林火災の増加に対する憂慮を表明した。

ラテンアメリカ・カリブ司教協議会は、アマゾンの熱帯雨林で増え続ける森林火災を憂慮する声明を発表した。

ブラジルの国立宇宙研究所の衛星が収集したデータでは、今年初めから8月にかけて見られた森林火災の数はおよそ75.000件にのぼり、2018年の同時期と比較し、85%以上増加している。

地球上で最も広大な森林の一つであるアマゾン地域の熱帯雨林が、早いペースで火災によって破壊されていることに対し、ラテンアメリカ・カリブ司教協議会は、この問題への関心を呼びかけた。

司教らは、アマゾン地域はもとより、アラスカ、グリーンランド、シベリア、カナリア諸島などで相次ぐ森林火災の悲劇に、重大な憂慮を表明する、と声明。

今秋、バチカンで開催されるアマゾン地域をテーマとしたシノドスを前にした希望も、この災害によって心が曇る思いである、と司教らは述べている。

司教らはアマゾン地域の先住民らに連帯を示すと共に、この破壊を食い止めるべく、連帯と関心の必要を世界に訴えた。

23 8月 2019, 14:11
Facebook にシェア

[`evernote` not found]


世界の飢餓と戦うために連帯と善意が必要、とバチカン訴え

世界の飢餓と戦うために連帯と善意が必要、とバチカン訴え

(2019.7.17 Vatican-news Robin Gomes

「カトリック・あい」HPより

 世界の飢餓人口が2018年に推計8億2000万人に上ったとの国連報告が発表されたのを受けて、バチカンのフェルナンド・チカ・アレラノFAO担当大使がコメントを発表。「人類は、最も貧しい兄弟たちへに義務を十分果たしていない… 飢餓は増え続けており、その数字は極めて危機的だ」と訴えた。

 また、発表された数字は、飢餓の酷さだけでなく、一方で肥満が問題になっていることを示している、とし、世界の成人の6億7200万人、全成人の8人に1人が肥満になっており、栄養不足で苦しむ人が増える一方で、”栄養過多”が増えている問題を指摘。

 こうした現状を変えていくために、国際社会はなすべきことがまだ多くあるにもかかわらず、紛争、経済危機、気候変動などを含む人為的な原因解消に取り組む意思が欠如している、と批判した。

 さらに、大使は、教皇フランシスコがかねて言われているように、世界の飢餓解消のために一人一人の取り組みが求められており、「まず第一に食料を無駄にしないこと、そして、福音書のサマリア人のたとえ話に出てくるラビやレビ人のように、助けを必要としている人々を前に目を閉じ、飢えに苦しむ声を聴こうとせずに、通り過ぎないこと… 小教区、NGO、その他の場で積極的に取り組みがされているが、もっとできることがある」と述べた。

 また大使は、教皇が先月にバチカンでのFAOの会議出席者たちとの会見で「飢餓は、一人の苦しみが皆の苦しみであるがゆえに、どの人にも関わる問題です」と言われたこと、また、世界には食料が過剰な国とアフリカのように不足している国がある現状を踏まえて、水の活用、食料の生産と公正な配分を訴えられたことを取り上げ、「こうした不平等は、本当に残酷なことです」と語った。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

Facebook にシェア

[`evernote` not found]


世界の飢餓人口8億2000万人、一方で肥満者増加続く-国連報告、バチカン対応訴え

世界の飢餓人口8億2000万人、一方で肥満者増加続く-国連報告、バチカン対応訴え

「カトリック・あい」HPより

 2019年7月15日、ニューヨーク – 最新の「世界の食料安全保障と栄養の現状」報告書によると、2018年は推計8億2000万人が十分な食料を得ることができませんでした。これは、2017年推計の8億1100万人から上昇し、世界の飢餓人口は3年連続で増加しています。報告書はこのような状況は、「持続可能な開発目標(SDGs)」の2030年までに「飢餓をゼロに(ゼロハンガー)」を達成するための大きな課題となっていると指摘しています。

 報告書はまた、発育阻害の子どもの数を半減させ、低出生体重児を減らすという目標への歩みは非常に遅く、SDG2の栄養関連ターゲットの達成がさらに危うくなっていると述べています。 同時にこれらの課題に加え、過体重と肥満は世界の全地域で増加しており、特に学齢期の子どもと大人に著しいとしています。 いずれの大陸においても、食料不安に陥る可能性は男性よりも女性のほうが高く、ラテンアメリカでその差が最も顕著です。

 「困難を伴う現在の傾向に対処していくために、私たちは大規模で多様なセクター間の連携をより大胆に行っていく必要があります」と国際連合食糧農業機関(FAO)、国際農業開発基金(IFAD)、国連児童基金(UNICEF)、国連世界食糧計画(国連WFP)、世界保健機関(WHO)の各代表は報告書の共同序文で呼びかけています。 飢餓は、経済成長が遅れている多くの国々で増加していて、特に、中所得国と一次産品貿易に大きく依存する国で顕著です。報告書はまた、飢餓人口が増加している多くの国々では所得格差が拡大していて、貧しく脆弱で社会から疎外されている人々にとって、景気の低迷や悪化に対処することが一層困難な状況となっています。

 国連各機関の代表は、「私たちは、貧しい人々に対して包括的な構造変革を実施する必要があります。それは、経済の脆弱性を低減し、飢餓と食料不安、そしてあらゆる形態の栄養不良に終止符を打つための軌道から外れないよう、人々に焦点をあて、コミュニティを中心に据えたものであるべきです」と述べました。

*アフリカとアジアで遅れる進展

 状況がもっとも厳しいのはアフリカであり、飢餓蔓延率が世界で最も高いです。また、アフリカのどの地域でも飢餓蔓延率がゆっくりと着実に上昇しています。特に東アフリカでは、人口の3分の1に近い人々(30.8%)が栄養不足に苦しんでいます。気候や紛争といった要因に加えて、経済の低迷と景気の悪化が飢餓の増加を助長しています。2011年以降、経済の低迷や停滞によって飢餓が増加している国のうち、半数近くがアフリカ諸国です。

 飢餓人口の最も多い地域はアジア(5億万人以上)、その多くが南アジア諸国に住んでいます。あらゆる形態の栄養不良について、アフリカとアジアの両地域が絶対的な割合を占めており、世界の発育阻害の子ども10人中9人が、消耗症の子ども10人中9人がこの二つの地域に集中しています。南アジアとサハラ以南のアフリカ地域では3人に1人の子どもが発育阻害です。 発育阻害と消耗症の問題に加え、アジアとアフリカは、世界の子どもの肥満人口の75%近くが住んでいる地域でもあります。この原因は、主に不健康な食生活によるものです。

*飢餓を超え

 今年の報告書は新しい指標を導入し、食料不安を複数の要因の重大度によって測定て、中程度および深刻な食料不安の蔓延に関するSDG2の進展をモニタリングしています。この指標は、過去12ヶ月の食料へのアクセスについて直接人々から集めたデータに基づき、「食料不安の体験の尺度(Food Insecurity Experience Scale: FIES)」を用いています。中程度の食料不安を体験している人々は、食料を入手出来る可能性の不確実性に直面しており、摂取する食料の質や量の妥協を強いられています。 同報告書は、20億人以上の人々(大半が低・中所得国に住んでいる)が、安全で栄養のある十分な量の食料への定期的なアクセスが出来ないと推定しています。しかし、食料へのアクセスは高所得国においても問題となっており、北米と欧州に暮らす人々の8%が、安全で栄養のある十分な量の食料への定期的なアクセスが出来ません。 増加し続ける世界人口に対し、持続可能な生産によって健康的な食料を提供するため、フードシステムの大きな変革が求められています。

*主要な数

 2018年の*世界の飢餓人口:8億2160万人(9人に1人)- アジア:5億1390万人- アフリカ:2億5610万人- ラテンアメリカ・カリブ海地域:4250万人 *中程度および深刻な食料不安の人口:20億人(26.4%)*低出生体重児:2050万人(7人に1人)*発育阻害(低身長)の5歳未満児:1億4890万人(21.9%)*消耗症(低体重)の5歳未満児:4950万人(7.3%)*過体重の5歳未満児:4000万人(5.9%)*過体重の学齢期の子ども・若者:3億3800万人*大人の肥満:6億7200万人(13%、大人の8人に1人)

 この報告書は、飢餓の撲滅、食料安全保障の促進、あらゆる形態の栄養不良の根絶を目指している「持続可能な開発目標 (SDGs)」のゴール2、ゼロハンガーへの進捗状況を確認するものでもあります。  2017年版の報告書は、飢餓増加の3つの主要因として紛争、気候、経済停滞を指摘しました。今回出された2018年版の報告書は、食料安全保障と栄養における経済停滞と景気悪化の役割に焦点を当てています。 栄養不足の蔓延率については、以前の報告書との比較は避けるように願います。なぜなら、毎年の報告書発行に際し、遡及修正も含め、データ全体一式が見直され、修正されているからです。このような方法により最新の報告書では、前回の報告書発出以降に入手された新たな情報が反映されています。

 報告書概要はこちらから(英語) http://www.fao.org/state-of-food-security-nutrition/en/  

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

Facebook にシェア

[`evernote` not found]


「地球が壊れる前に」期間限定公開

「地球が壊れる前に」の本編を下記期間限定で観ることができます。

公開期間:10月31日(月)12:00~11月8日(火)14:00

ナショナルジオグラフィック

この番組は、アカデミー賞俳優であり国連平和大使であるレオナルド・ディカプリオの2年間にわたる旅を記録したものである。 
この旅の中でディカプリオは気候変動が絶滅に瀕した生物や生態系などにどんな影響を及ぼすかを扱っており、オバマ大統領や潘基文国連事務総長、ローマ教皇フランシスコなどとの対談も行われている。製作総指揮はマーティン・スコセッシ。 

■字幕 
■95分/1話

Facebook にシェア

[`evernote` not found]


ケニア:気候問題は人類の挑戦、教皇、国際連合ナイロビ事務局で

    2015年11月26日バチカン放送日本語課の記事より

ケニア:気候問題は人類の挑戦、教皇、国際連合ナイロビ事務局で

教皇フランシスコは、11月26日、滞在先のケニアで国際連合ナイロビ事務局を訪れた。

この訪問中、教皇は事務局の公園で一本の木の苗を植えられた。

関係者への挨拶で、教皇はこの植樹の象徴的意味に触れ、それは森林の消滅と砂漠化に対して闘い続け、地球の緑の肺を守り管理する責任を思い起こさせるものと話された。

また、木を植える行為は、不正と退廃の状況を変えようとする努力への、信頼と希望のしるしでもあると指摘。

まもなくパリで開催される気候変動会議に言及された教皇は、この会議で再び国際社会が気候問題と向き合うことに期待される一方、共通善に対して私的な利益を優先し、自分たちの計画を守るために情報を操作することは破滅的でさえあると話された。

そして、気候はすべての共通財産であるとし、気候の変動を環境、経済、政治に影響するグローバルな問題、今日の人類にとっての主要な挑戦として改めて提示された。

アフリカの美しく豊かな自然は同大陸だけでなく人類全体の遺産であると教皇は述べ、この自然が人間のエゴイズムや搾取によって破壊の危険にさらされていると警告。

貧困を背景に広がる不法な取引、ダイヤモンドや宝石、レアメタル、また象牙などの違法な売買が、貧困や疎外、動物の絶滅、政治の不安定、組織犯罪、テロリズムを招くことを懸念される教皇は、これらの問題への国際社会の関心を呼びかけられた。

Facebook にシェア

[`evernote` not found]


エコ・コンサート《宇宙の詩(うた)〜フランシスコと友に〜》

2015年10月4日(日)に小郡カトリック教会で開かれたコンサートの映像です。エクレシア九州「こころのヒント」で見ることができます。コンサートでいただいた献金53,700円は「カリタスさいたま」を通して豪雨災害被災者の皆さんに送らせていただきました。

一部プログラム_ページ_1 一部プログラム_ページ_2 一部プログラム_ページ_3

プログラム2_ページ_1 プログラム2_ページ_2 プログラム2_ページ_3 プログラム2_ページ_4 プログラム2_ページ_5

Facebook にシェア

[`evernote` not found]


教皇「福音の喜び」をもってすべての人にキリストの証しを、新司教らに

 2015年9月10日バチカン放送日本語課の記事より。

教皇「福音の喜び」をもってすべての人にキリストの証しを、新司教らに

教皇フランシスコは、9月10日、新しく任命された司教らに励ましを与えられた。

教皇がお会いになったのは、この1年間で任命・叙階された各国の司教ら108人で、うち17人は東方典礼の司教。司教らは教皇庁司教省および東方教会省が主催したセミナーに参加していた。

参加者への挨拶で教皇は、復活のキリストを証しすることが、司教の最も大切で代わることのできない仕事であると強調。そして、すでに教会に通う人、教会から遠ざかった人、まだキリストを知らない人、これらすべての人に「福音の喜び」をもってイエスを証しして欲しいと願われた。

普段から教会に通い、ミサに与っている信者らに対しては、教育者的立場からこれらの人々を霊性・教理的に指導し、聞きなれたと思いがちな御言葉の中に深く隠された神の御顔を改めて示すことで、彼らを「タボル山」の高みへと導くよう勧められた。

一方、洗礼を受けたが、信仰に失望した、あるいはキリスト者であるために要求されることが多すぎるように感じ、教会に来なくなった信者たちについては、彼らの「エマオ」への歩みを共にしながら、静かな光で照らし、その目を信仰の神秘に再び開かせなくてはならないと話された。

さらに、イエスをまだ知らない人々、あるいはイエスを拒否する人々には、まず歩み寄り、彼らが人生においてしがみついているものが何なのかを知ることが大切と教皇は指摘。これらの人々に救いはすぐそこまで来ていることを告げ、イエスが今日あなたの家に入りたいと言われている、その木から降りてきてくださいと、恐れず呼びかけるよう、宣教者としての姿勢を司教らに望まれた。

Facebook にシェア

[`evernote` not found]