小郡の聖クララ修道院でのオミリア(短い説教)[8分]2015 Tue. of Holy Week←をクリックして聴くことができます。「受難の火曜日」の福音は毎年、ユダとペトロの裏切りの予告が読まれます。
《今日の福音》ヨハネ13・21-33、36-38 本田哲郎訳「小さくされた人々のための福音—四福音書および使徒言行録—」
イエスはこう言いつつも、心底不安にかられ、次のように断言した。「はっきり言っておく。あなたたちのうちの一人が、わたしを売り渡す」。弟子たちは、だれのことを言っているのかいぶかしく思い、互いに顔を見合わせた。一人の弟子がイエスのわき近くの席についていた。イエスが大切にしていた弟子だった。シモン・ペトロはその弟子に合図して、だれのことを言っているのか、尋ねさせた。その弟子は席についたまま、イエスの胸もとに顔をよせて、「主よ、だれですか」と言った。イエスは、「わたしがパンきれを浸して渡す人だ」と言った。そして、イエスはパンきれを浸して、それを取り、イスカリオテのシモン・ユダに渡した。そのとき、そのパンきれといっしょに、サタンがかれの中に入った。イエスはユダに、「あなたがすることを、はやくしなさい」と言った。しかし、いっしょに食卓についていただれも、イエスがなんのためにユダにそう言ったのか、分からなかった。ある者は、ユダが金袋(かねぶくろ)をにぎっていたので、「祭りに必要なものを買え」とか「貧しい人たちに何か渡しなさい」と、イエスが言ったのだと思った。パンきれを受けとると、ユダはすぐに出ていった。夜であった。/ユダが出ていくと、イエスは言った。「今こそ、人の子は輝きを得た。神も人の子によって輝きを得られたのだ。神が人の子によって輝きを得られたのなら、神もご自分の内から人の子を輝かし出される。すぐにも、人の子を輝かし出される。かけがえのない仲間たち、わたしがあなたたちといっしょにいるのは、いま少しのあいだだけだ。あなたたちはわたしをさがし求めることになる。『あなたたちはわたしの行くところに来ることはできない』と、わたしはユダヤの人たちに言ったが、同じことを、今、あなたたちにも言っておく。//シモン・ペトロが、「主よ、どこへ行くのですか」と言うと、イエスは、「わたしが行くところに、今、あなたはついて来ることはできない。しかし、あとになってついて来る」と言った。ペトロが、「どうして、今、ついて行くことができないのですか。あなたのためなら、この身を投げ出します」と言うと、イエスは言った。「わたしのために自分を投げ出すと言うのか。はっきり言っておく。にわとりが時を告げるまえに、あなたは三度、わたしとは関わりがないと言うだろう」。